情熱の街セビリア
年間300日以上も真っ青な空が広がり、街の至る所にオレンジの木が植えられ、どこからかフラメンコの音楽が聞こえてくる街セビリア。スペインの南西部に位置するアンダルシア州の州都のセビリアは、マドリード、バルセロナ、バレンシアに次ぐスペインで第4の都市です。スペインと言えば、情熱の国、闘牛、フラメンコなどが頭に浮かびますが、セビリアは闘牛そしてフラメンコの本場であり、またこの地の人々の聖週間(セマナ・サンタ)と春祭(フェリア・デ・アブリル)そしてセビリアにある2つのサッカークラブへの思いはまさしく「情熱」にほかなりません。
セビリアの街
セビリアの街を散策することは、優雅なアラブ文化、洗練されたローマ文化、そしてジプシーの精神が共存したセビリアの文化の歴史をたどる旅です。馬車を引く馬の足音を聞きながら、市街地を歩いているだけで何世紀前の時代にタイムスリップしたような感覚になるかもしれません。世界で最も大きなゴシック様式の教会と言われているセビリア大聖堂、繊細なイスラム建築建築が見るものを圧倒するアルカサル宮殿、歴史的に貴重な資料が残るインディアス総合古文書館はUNESCOの世界遺産にも登録されています。また、セビリアはフラメンコの本場だけあり、フラメンコショーが見られるタブラオもあり、路上でも踊りをみることができます。
セビリアの人々
セビリアの町はここに住む人々なしでは語れません。セビリア人は非常に気さくで、親切で、社交的で、太陽の光を浴びながらコーヒーやビールを片手に人と話すのが大好きです。伝統を守りスペインの生活スタイルを維持しつつ、現代の生活スタイルや上手に流行も柔軟に取り入れています。また、セビリア近郊のコリア・デ・リオ(Coria de Río)という町は日本と歴史的に深い関りがあります。近年日本人サッカー選手がセビリアにあるチームに所属したこともあり、日本人に対してとても友好的です。
セビリアのお祭り
お祭り好きなスペインだけあり、セビリアにも忘れてはいけない2つのお祭りがあります。聖週間(セマナ・サンタ)と春祭(フェリア・デ・アブリル)がある春は情熱的なセビリアの人が最も熱くなる季節です。
聖週間(セマナ・サンタ)は、毎年日程が変わりますが3月末から4月中旬にかけて1週間行われる、カトリックのお祭りです。街には、聖週間だけに焚かれるお香の香りが漂い、普段のにぎやかなセビリアとは違い厳粛な雰囲気になります。伝統的な衣装を着用した5万人以上の人々が、宗教的な装飾をした豪華のそのものの山車を運びながら、セビリア大聖堂に向かいます。
春祭(フェリア・デ・アブリル)は、イースターの2週間後の月曜の深夜からその週の日曜の深夜まで開催されます。厳粛な雰囲気の聖週間(セマナ・サンタ)とはうって変わり、このお祭りは色鮮やかで、華やかで、音楽に溢れた陽気なお祭りです。女性は色とりどりのフラメンコ衣装に身をつつみ、男性も伝統的なスーツを着用し、馬車も馬も春祭りのための特別な装飾がされます。カセタというテントでお酒を飲みながら、朝まで「セビジャーナス」を踊ります。